「女川セラミカ工房
勝手に広報部」とは?
呼ばれてないのに現れた!
「震災で色を失った町をスペインタイルで彩りたい」という女川セラミカ工房のチャレンジに魅せられて、勝手に?応援を始めた東北応援団 白金支部の有志による広報部!
合言葉は「ノーリーズン、理由なんていらんねん」。



お知らせ
次号の配信時期:6 月中旬
番外編「贈って嬉しい、贈られて嬉しい
~スペインタイル ウェディングギフト編~」

「セラミカタイルが結婚式の引き出物になったんだって!」そんな噂を聞きつけて、実際にオーダーされたご夫婦に製作秘話を聞いてきちゃいました!

お楽しみに!!



みなとまちセラミカ工房
女川駅前プロムナードへ移転リニューアルOPEN!
店舗では手作りのスペインタイルが購入出来るだけでなく、スペインタイルの絵付け体験も出来ます! 色鮮やかなタイルに心まであったか~くなるお店

みなとまちセラミカ工房
〒986-2261 宮城県牡鹿郡女川町女川駅前
シーパルピア女川E棟21
連絡先:0225-98-7866
webサイト:
http://www.ceramika-onagawa.com

【番外編】僕のスペインタイル絵付け体験記
2016/5/10

みなさ~ん! 第1回から第3回と、白金支部 のセラミカ広報部からの取材報告は読んでいただけましたでしょうか? いかがでしたか? もちろん僕も読みましたよ! 面白かったですね~。

第1回「セラミカ工房阿部さんと歩く女川スペインタイルの旅」では、今の町の様子に「おぉ~、町はこんな風にできあがってきているんだ~!」と驚き、そして第2回から第3回の「スペインタイルに惚れすぎた旅 ~阿部鳴美さんロングインタビュー 前編後編~」では、阿部さんのお話に、時に自分の人生の決断と重ねながら深くうなずき、時にほっこりするお話にじわっとしながら、じっくり読みました。そして、また女川に行きたいな、スペインタイルの絵付けもまたやりたいなぁと…。そう! 実は僕もスペインタイルの絵付け体験経験者なんです!

ということで、今回は僕の絵付け体験について、ちょと語らせてもらいます。あ、申し遅れましたが、僕は白金支部の「ベッカム」こと近藤 尚之です。よろしくお願いします!


非文科系な僕が絵付け?


僕が白金支部の活動で初めて女川に行ったのは2011年の9月、仲間もいるし、僕でもできることがあれば一つやってみるか!と、参加したのがきっかけだった。まったく縁がなかった女川町だったけれど、それから幾度ともなく通っている。普段は二児の父として子育てに仕事にと忙しい毎日、たまの趣味はゴルフにサッカー! 文科系の趣味とは遠いところで日々を送っている。

そんな僕の絵付け体験は、昨年の白金支部で行った女川復幸応援ツアーのときで、早朝にスケジュールされていたトレッキングを終了後、工房にお邪魔した。そのときの僕は、この後の昼食で堪能する予定の新鮮なお刺身や、どんぶりからはみ出るアナゴ丼ことで頭はいっぱいだった。


図工のような、化学の実験のような


早速、絵付け体験の説明を受けた。絵柄はいくつかのサンプル中から選び、配色を自分で考える。この配色がなかなか難しい。目の前に並べられた色のサンプルを、あれやこれやと頭の中で組み合わせ、完成図を想像しながら色を選んでいく。

色を乗せる前のタイルは、力強い大地の色、赤みを帯びた茶色だ。そこにカーボン用紙の上からスタイラスという鉄筆で、デザインの下書きをする。そして下書きの線をシャープペンでしっかりとなぞり、その線の間に選んだ色の粉、顔料を水でといた色水を、スポイト使って落としていく。このシャープペンというのがポイントらしく、Bの0.5ミリが一番しっかりした線が書けるそうだ。

色水をタイルに落とすと、シャープペンの油は水性の色水をはじき線が残る。色水の水分は大地色のタイルに吸収され、タイルの上には線に縁取られた色の集塊が残る。そして高温の窯で線は焼ききられ、色の集塊はタイルの上で鮮やかに発色する。

なるほど。なんだか図工のような、化学の実験のような。なかなか面白いぞ!


よし!ピカイチの一枚を作ろう!


作業をしながら、スタッフの方がタイルを手にして素敵な話をしてくれた。

「素焼きの茶色のタイルが震災後の色を失った女川です。このタイルに引く線が道、そして様々な色をのせ、焼き上げると、こんなに色鮮やかな町の未来がみえてきます。このタイルの上で女川のまちづくりが体験できるっていう風に思うんです。」

大地色のタイルに道を書き、そこの間をいろいろな色で埋めていく。できあがりはこうかな?ああかな?まだ見ぬ絵に期待を膨らませながら。セラミカ工房のスタッフさん達は、女川の町を彩るタイルをこうやって一つ一つ、女川町の未来の姿に重ね合わせ、丁寧に作っているんだろうなぁ。

よし、僕もピカイチの一枚を作ろう。


完成!初めてにしては我ながらなかなかの出来栄え


目の前のタイルにだけ集中してもくもくと手を動かすこと30分。色を埋める図形の角のところが、なかなか難しく…、細かいところに手をプルプルさせながらもなんとか完成!我ながら初めてにしてはなかなかの出来栄えかなぁ。一緒に体験をしたメンバーも満足そうに自分のタイルを眺めている。

乗せた色が均一でないので、色斑や表面のぼこぼこが気になるが、高温で焼いたときに色は一旦液体状になり、多少の色の濃淡はつくが、表面は平らになるそうだ。焼き上がりが楽しみだ。

いいね、スペインタイル!
それから3週間後、セラミカ工房さんから小包が届いた。箱を開けると、あのときの僕の力作は、色鮮やかに仕上がっている。我ながら満足いく出来栄えだ。そうだなぁ、次回はもう少しサイズが大きいのを作ってみたいな。我が家の表札とか。そうだ!友人のお店の開店祝いに、店名のロゴをタイルにしてプレゼントなんてどうだろうか…。

おや?いつのまにやら、すっかり僕もスペインタイルファンになっているようだ(笑)

やってみると意外にはまるスペインタイル。知ってみると応援したくなる、女川を愛するセラミカ工房の人たちの想い。いつか女川の新しい産業となってほしいな、いや、なるに違いない!


僕のスペインタイル絵付け体験記 後記 ・ 次回予告

震災から5年、女川もあれから5度目の春を迎えた。JR石巻線で女川駅に向かうと、途中から線路脇に万石浦が見え、最後のトンネルを抜けるとうみねこの形を模した駅舎の「女川駅」に迎えられる。駅舎に続く線路の両側には、昨年、女川町のシンボルである桜が植えられた。

いつか桜の時期に、汽車で女川へ向かってみようと思う。車窓には、緑芽吹く山の緩やかな稜線を背景に、太陽に照らされてきらきら光る水面を湛える万石浦。そして満開の桜が歓迎の花びらを汽車に降り注がせ、その先に白い屋根の女川駅舎が見える。町に降り立つと商店が並び、人の往来があり、色とりどりのスペインタイルが町に彩を添える。色を取り戻した女川。なんとも楽しみな光景だ。  

以上が僕からの報告。そろそろ、セラミカ広報部が再度女川に向かうそうで、セラミカ工房さんの最新情報や女川町の最新画像を届けてくれることだろう。その報告はもう少しお待ちいただくことにして、その前に…

次号では、スペインタイルのオーダー体験記をお届けします。広報部の若手代表、矢本部員が、セラミカのタイルをウエディングギフトとして活用されたご夫婦のお話をお伺いしてきました! 

題して、番外編『贈って嬉しい、贈られて嬉しい~スペインタイル ウェディングギフト編~』、お楽しみに!


<みなまちセラミカ工房>
住所:〒986-2261宮城県牡鹿郡女川町女川駅前シーパルピア女川E棟21
電話:0225-98-7866
HP:http://www.ceramika-onagawa.com
JR女川駅直結のプロムナードへ移転リニューアルOPENしたばかり!
店舗では手作りのスペインタイルが購入出来るだけでなく、スペインタイルの絵付け体験も出来ます。